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不不惑

本日の抄読会:麻酔科医と薬物依存

Addiction and Substance Abuse in Anesthesiology
Anesthesiology: November 2008 - Volume 109 - Issue 5 - pp 905-917

Clinical Manifestations

 薬物関連の異常行動を診断する特別な基準はないが、依存症の医師は治療を拒否する。中毒になった者は、自分に問題があると認めませんし、治療はめったに行われません。
 
 薬物中毒を否定することは、教育やトレーニングで減少しません(つまり今日行われている教育、トレーニングは無効)。医者や高い教育を受けた人々が否定のメカニズムを発達させていると思われます。

 患者になった医師はしばしば自分が不死身であり自己満足に陥り乱用が依存に通じ、また依存は自己の喪失である考えを受け入れようとしません。


Behavior Patterns

薬物中毒の麻酔科医は以下の典型的な変化がみられる
•家族、友人、レジャー活動から遠ざかる
•うつであったり、陶酔感にひたったり感情が揺り動く
•怒り、短気、および敵意が増すエピソード
•休日に病院で過ごす時間が増える
•時間外の呼び出しに積極的に応じる
•昼食やコーヒーブレイクの時間を断る
•トイレ休憩が多い
•不適切な麻酔薬の増加がみられる
•体重減少や蒼白

 こういった変化が表れるのは依存に陥った薬物の影響を受けます。アルコール依存になるには数年をようしますが、一方短時間作用の麻薬、フェンタニル、特にスフェンタニルは数ヶ月でこのような反応が表れます。依存へ向かう力は強く、薬物を要求する力が強く、理性的で知性のある人でさえ薬を得るために信じられない行動を起こす。、、、、、、
 
 乱用された薬物の半減期によりますが、toleranceは急速にできあがります。1000μg(5A)のフェンタニル単回投与から回復するのは乱用者にとって容易でなくはない、つまり容易なので、依存薬物の効果がなくなるのは簡単なのです。依存症の麻酔科医の記録に目を通すと、特に金曜日に麻薬の使用量が増加しているのがわかります。   
by madowazuzu | 2010-09-08 12:00 | 麻酔
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四十而不惑の境地に至れなく麻酔を行う日々

by madowazuzu
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